お知らせ
2025年3月15日から米の値上げをします。
この頃に備蓄米が販売されるとのことで、スーパーの米の価格は下がるのではないかと思われます。
米がなくなって、食べられないことの危惧からも価格を上げずにいましたが、食料としての米がなくならなそうということで、少し安心して、時期を合わせて当方は価格を上げることにしました。
おおよその品種、1kgあたり100円上げます。
様々理由はありますが大きく3つ
1つ目 自身も厳しい
米を生産して生活してはいますが、どうにかでもやっていければ。くらいで生活しています。
その上で、うちの米の価格は、無農薬の米の相場、スーパーの米の相場、実際に買っていただけそうな価格を鑑みてつけてきました。しかし、物価、特に燃料代が上がっています。機械を修理するにもパーツや材料が高くなっているだけでなく、なくなるものもあって、新しく買わざる負えないものもあります。
2つ目 農全体を考えた時
以前のスーパーの米の価格は、広い土地、大型機械があって、大量生産できる選ばれた人しか生計が立てられない価格でした。
しかし、今の価格ならやっていける人は増えるはずです。現状は大規模農業、農協、スーパー、商社等、今までも生計が立てられていた人たちの利幅が増えただけだろうと思いますが、来季から中小規模でもやっていけると思える人が出てくるのではないかと思います。
コンビニのコーヒーと喫茶店のコーヒーの値段が違うように、生産法や味によって様々な価格があることが一般的になるように。消費者が値段だけでなく内容でも選び、生産者も考える時代になるといいです。
そのために、これから上がるだけでなく下がるのも含め価格が変化する邪魔だけはしたくないと思っています。
3つ目 転売の恐れ
価格差が出た時に転売が起こりそうになったことがあります。実際、起こっていたかもしれません。
無農薬で始めた時、無農薬の米の相場は1kg700円程度でした。
しかし、1年目からそんな価格にできるようなものが育っている自信はなく、そんな値段で買ってくれるお客さんがいるわけでもなかったので、1kg 400円から始めて、50円か100円ずつあげていきました。
その途中で、大量注文が入ったことが何度かありました。当時はありがたいし、嬉しかったんですが、あとから考えると、何年目や質など関係なく、「栃木県産無農薬」で販売されていたのではないかと思っています。
そういう方に稼がせるためにやっているわけではありません。今ある品種の中には倍近くの値段で売られているものもあるので、そういったことが起こりにくいようにと思っています。
スーパーの米の値段は落ち着くかも知れませんが、特色ある米として、「無農薬」、「変わった品種」の転売が起こるのはここからではないかと考えています。
もしかすると、すっかり落ち着いて一時的な値上げになるかも知れませんが、一般的な価格との差がこれ以上大きくなってしまうとよくないと思い決めました。
現状でも、無農薬や有機栽培の価格だけでなく、スーパーの一般的な品種の米の値段を参考にしています。一旦全ての品種の米の値段を上げて、慎重に鑑みながら再度見直していきます。
引き続き必要な時には気軽にお声がけください。